モンシカクミジンコ

寒い中、これから科学研究を進めるため、ミジンコの採集ポイントを決めようと、
中学生二人と出かけました。

なかなか広島市内に池がなく、あっても入れないようにフェンスがあり、
本当に水生生物を観察するのに苦労します。

その中でも、何カ所かみつけた場所に案内しました。

お母さんがたも同行されました。というよりも、お母さんに車を出して
いただき、私がナビです。


sizeretouchF1000018.jpg


3カ所回りましたが、そのうちの1カ所(上の写真の水たまりです)の水からみつけたのが、
モンシカクミジンコとおもわれる種です。


全体像がこちら。


sizeretouchDSC_6396.jpg



頭部をよく見ると鼻先がとがっています。

単眼がひとつ、その後ろに複眼がひとつあります。



sizeretouchDSC_6413.jpg


分類のポイントが、この後腹部と尾爪の部分です。


sizeretouchDSC_6414.jpg


この形態から、モンシカクミジンコと同定しました。


今後、彼女らは何度も現地に出かけ、採集の回数を重ねるごとに新しい種を
見つけたり、季節による消長を記録したりすることでしょう。

そのまず第一歩が、昨日でした。


彼女らの歩みを応援したいとおもいます。



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タマキビとアラレタマキビ

海岸の岩場や崖、石段などの凹みに、タマキビの仲間を普通にみつける
ことができます。

タマキビ、アラレタマキビ、マルウズラタマキビの3種です。

高知県の竜串の海岸では、イボタマキビがたくさんいましたが、広島湾では
見られません。

マルウズラタマキビは細長くてわかりやすいのですが、タマキビと
アラレタマキビはなかなか区別がつきません。


タマキビは、殻の巻いている方向に走るいく筋かの隆起(これをら肋と
いいます)が、線路のレールのように途切れません。

ところがアラレタマキビはこのレールが断続的に途切れて、イボが
並んだようになります。



まずタマキビです。

たまたま黒っぽい個体ですが、色彩は変異に富んでいます。


sizeretouchNew-Out99999_99992.jpg


続いてアラレタマキビです。


sizeretouchNew-Out99999_99900.jpg


まあ、ここまでだったら、「なるほど」と理解していただけるとおもいますが、
中にはへんなのがあるのです。


下の写真はアラレタマキビですが、ら肋はほぼ直線状で、イボ状には
なっていませんね。



sizeretouchNew-Out99999_99994.jpg


また、老成したアラレタマキビはこのら肋そのものがすり減ってしまい、
判断がつかない個体が多いのです。


それに、そもそも小さいのです。
タマキビでは横幅が1センチメートルを超えるものもいますが、アラレの方は
5から8ミリメートル前後です。


実にやっかいな問題ですが、そんなときは、殻の全体の雰囲気と
色合いで見分けます。


横幅に比べて高さが高いのがアラレです。
細長いシルエットですね。

これに対してタマキビの方は上下にややつぶれた感じです。
そろばんの玉のように。


また、アラレの方が色彩の変異が少なく、タマキビの方は
けっこういろいろな色の模様や帯をもっています。


小4の女子がこれらのタマキビ類をきちんと区別して、分布調査に
取り組んでいます。


昨日、両種を数十個体ずつ混ぜた容器を与えたところ、物の見事に
区別しました。


すでに彼女は、区別のしかたが完全に頭にインプットされており、
その情報を総合的に処理して1つの結論を瞬時に出すことができる
わけです。


これって、すごいとおもいませんか?


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マクラギヤスデ

このところ、土壌中にすむ小さな生き物を少しばかり紹介しています。


気温と体温がほとんど変わらない小動物たちは、この時期ほとんど
活動を停止しており、落ち葉の下や土壌のすき間でひっそりと
暖かくなるのを待っているため、どうしても見つけようとしたら、
雑木林の土の中を探すのが手っ取り早いのです。

今日は、体長2センチメートルほどのヤスデの仲間です。



sizeretouchDSC_6099.jpg


一つ一つの体節が離れているため、ちょうど鉄道の枕木のように見えるため、
マクラギヤスデの名前がつきました。

まさに言い得て妙ですね。

学校の教材園や公園の落ち葉が溜まったあたりの湿ったところに
けっこう普通に見られます。朽ち木の下にいることが多いですね。


sizeretouchDSC_6101.jpg


これは、落ち葉をかきわけていたら、たまたまひっくり返ってしまった
個体です。


ひとつの体節から2対の歩脚が出ているのがよくわかるとおもいます。

ちなみに、ひとつの体節から1対の歩脚が出るのがムカデです。


上の写真の個体の頭寄り(写真では右側)には、丸い生殖孔が見え、ここから
卵が産み出されます。


アメリカの本では、多足類の場合この生殖孔から口を使って卵を取りだして
コケにくっつける、というような記述や図がありますが、このマクラギヤスデが
そのようにするのかどうかはわたしは知りません。


ともあれ、この時期はじっとがまんの冬眠中ですので、起こして悪かったなあと
おもいます。


冷暗所に置きましたので、またお休みになるとおもいます。



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アツブタガイ

先日、近所の雑木林に出かけ、土壌中に棲む小さな生き物を少しばかり
集めてきました。

ダンゴムシは一昨日の記事で紹介したとおりです。

この時、アツブタガイが4,5個体採れました。

特段珍しい種でもないのですが、冬の落ち葉の下でひっそりと生活して
いる巻き貝なんてあまり知らない子がほとんどでしょうから、持ち帰りました。

案の定、みんな知りませんでした。


このアツブタガイ、その名のとおり殻の口が厚くて平べったい石灰質の
ふたがあります。

セトウチマイマイなどがふたを持たず、薄い膜で殻の口を閉じるのに対し、
あまりにも強固なふたです。

このふたのおかげで長い間乾燥に耐えることができるのでしょう。



sizeretouchDSC_6105.jpg


雑木林の落ち葉をかき分けたら、しばしば見かけることができるので、
あまりこれまで話題にもしませんでしたが、日本国内では、いくつかの
県で絶滅危惧種とかそれに近い扱いをされていることを知ったので、
写真をあげておくことにしました。


わたしの感触では、広島県内では、これまで各地で見てきていますので、
当分は絶滅のおそれはないとおもわれます。

それにしても、なぜに進化の過程でこんなに厚いふたをもたなければ
ならなかったのか、不思議でしょうがありません。


樹上性のセトウチマイマイが膜状のふたでこと足りているのに対し、
土壌中に棲むアツブタガイは、様々な捕食者たちから身を守る必要が
ことのほか大きかったのでしょう。



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ゾウリムシは毛むくじゃら

理科の教科書などにゾウリムシの絵が載っているのをご覧になった
方は多いでしょう。

たとえば、こんな図ですね。


こんな図を小学校、中学校そして高校でずっとわたしたちは見てきて
いますし、ネーミングがそもそも「ゾウリムシ」ときていますから、多くの
高校生たちは、

「ゾウリムシって平べったくて、体の縁にだけセン毛が生えているんだよね。」

と勘違いしています。


下の図の「A」のイメージですね。


ゾウリムシ横断面模式図



スライドグラスにゾウリムシを置き、上からカバーグラスをかけると
ゾウリムシは平べったく押しつぶされてしまいます。

それを写真に撮ったりスケッチしたりすると、リンク先のような図になるわけです。

それが、ゾウリムシの絵として定着してしまい、あらゆるところに引用されます。

そうすると、子どもたちは、みんな上の「A」のようなイメージをもってしまうのです。



ところが、おっとどっこい、実際のゾウリムシは、「B」に近いのです。

そう、立体的で、しかも全身毛むくじゃらです。


このセン毛はものすごく細くてしかも透明で動きも速く、なかなかはっきりとは
写真に撮れません。


ところが、昨日、たまたまヒメゾウリムシの動画を撮っていたところ、この
セン毛が実によく見えたのです。

毛むくじゃらだということだけを伝えるには、多少画質が落ちるのは
覚悟で、この動画をキャプチャーしました。


その画像がこれです。


sizeretouchcapture.jpg


このヒメゾウリムシが回転しながら泳いでいますので、全身に
セン毛がびっしり生えているのがよく見えました。



良かれとおもって作った「わかりやすい」画像が、本質から離れて
しまって誤解を生むことってけっこうあります。


ゾウリムシのセン毛をみるたびに、そんなことを思い出します。




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