スナガニの吸水毛にもトゲがあった

昨日、「最後」ということでスナガニの吸水毛について写真を
掲載しました。

やれやれという気持ちと同時に、「まてよ」っていうのが先に来ましたね。

砂地の最上部、満潮でもほとんど潮をかぶらない位置で生活する
スナガニの給水毛が、こんな単純なはずではないのではないかって
いうのがことの発端です。

詳細に調べたところ、やはり単純ではなく、トゲがありました。


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生きものたちの体の巧妙さを、思い知らされますねえ。



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さてどん尻に控えしは、スナガニでござる

干潟のカニたちが干潟で活動中に水を補給するために備えている
とおもわれる吸水毛のシリーズの最後です。

「とおもわれる」というのは、あくまでも私見です。

「吸水毛」も、わたしが考えた仮称です。

ともかく、脚の付け根に1房または2房の毛の束があるのです。

カクベンケイ、ハクセンシオマネキ、コメツキガニと続き、今日は最終回で
スナガニです。

まずは、脚の付け根にある毛の房の全体像をご覧ください。


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これを顕微鏡で見たのがこちら。

まずは、毛の先端部分です。


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続いて、毛の切断部分です。


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先端部分の写真からは、比較的シンプルで、ハクセンシオマネキの吸水毛の
ようにくびれがはっきり見えます。

トゲや毛は見えませんね。

一方、付け根の部分は驚きです。
くびれではなく、逆に膨らみがたくさんありますね。

先端部分は水を水やすくスマートになっており、付け根の部分は
水を蓄えるために空間が多くなっているのではないでしょうか。

いやー、おもしろいですねえ。

中学生がこれらの発見を、いままとめつつあります。

どこかで発表したいねえとも言っています。



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コメツキガニの吸水毛

マニアックな記事が続いて、いい加減にしろといわれ
そうですが、当の本人はいたって真面目で真剣です。

岩を走り回っているカクベンケイガニが、調べたベンケイガニ類で
唯一吸水毛をもっていることがわかったのが先月です。

吸水毛というのは特定の種のカニが脚の付け根にもっている毛の房の
ことで、これをわたしのグループはそう呼んでいます。

つまり、彼らは乾燥した干潟で活動する際に体内の水分が
なくなると、エラが乾燥してしまい、窒息する恐れがあるため、
なんとか水分を補給するためにこの毛を活用しているのでは
ないかというのが私たちの仮説です。

でも、干潟ではなく、どちらかといえば岩場の岩のすき間とかで
活動するカクベンケイガニにこの毛の束があるのには、実は
びっくりしていたのです。

その毛の顕微鏡写真は、何日か前に載せていますので、
どうぞご覧ください。

昨日は、干潟のカニのハクセンシオマネキの吸水毛を観察し、
写真を載せておきました。

いずれの吸水毛も、驚くべき形態でした。

一口で言えば、カクベンケイは羽毛状の毛の束でした。

ハクセンシオマネキは、羽状の毛などまったくなく、そのかわり
1本1本がくびれのある毛でできていました。

それでは、ハクセンシオマネキと同じようなところに生息している
コメツキガニはどうでしょうか。

ハクセンシオマネキはスナガニ科、コメツキガニはコメツキガニ科
ですから、違いがあるのではないかという期待がありました。

では、写真をどうぞ。



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まずびっくりしたのは、1本1本の毛にくびれらしきものはあるのですが、
左右で少し位置がずれていますね。

これって、くびれではなく、ねじれですよね。

次に、毛の表面にトゲというかキバというか、点々と並んでいます。
すごいですねえ。

さらに、ところどころに、毛の直径の2倍から3.5倍ほどの長さの直毛が
見られます。


いやー、恐れ入りました。

クロベンケイの羽状毛でたまげ、ハクセンシオマネキのくびれでうなり、
今日は、コメツキガニの複雑な構造にぞっとしました。


カニたちが、海からしだいに干潟や陸上に適応放散している過程で
さまざまな形態や機能を獲得してきたのはまちがいありませんが、
まさかこんなちっぽけな脚のつけねの毛の束にまでその証拠が
みられるのは、ほんとうにびっくりです。

中学生たちともども、わくわくしています。


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大発見!カクベンケイガニの吸水毛は羽状毛だった

スナガニ、ハクセンシオマネキ、コメツキガニなどのスナガニ類の
一部が、歩脚の付け根に毛筆のような毛のたばを持ち、おそらく
これを地面に触れさせることによって水を体内に吸収しているのでは
ないかという仮説を立てました。

その仮説の元で、中学生たちが研究を進めています。
この毛の束を、彼らは吸水毛と呼んでいます。
すでにこのことには何回か記事にしていますので、
検索窓に「吸水毛」と打って検索していただければ記事が出てくると
おもいます。


実は、干潟のカニではないのですが、海岸の満潮線より高い所の
岩の割れ目などに生息しているカクベンケイガニが、彼らが
所属するイワガニ類の中で唯一吸水毛をもっていることを
中学生たちは発見していました。

わたしは、その毛の束を構成している1本1本の毛が、おそらく
ねじれているのではないかと想像していました。

それぞれの毛がねじれていることで、毛と毛の間にすき間が空き、
その分だけ水をたくさん吸うことができると踏んだのです。

昨日、生きたカクベンケイガニがたまたまいたので、

「その吸水毛を顕微鏡で見てみたいねえ。」

と言ったところ、一人が小さな解剖用のハサミを持ち出し、少しだけ
カットしてスライドグラスに取り出しました。

すぐに水を1滴落とし、カバーグラスをかけて顕微鏡でのぞいてみたのです。


衝撃的でしたね。

なんと吸水毛を構成するすべての毛に、羽毛のような枝毛が生えて
いたのです。


毛が密集することで毛細管現象を促します。
また、網目状に毛が連結することで、格子状になり、ゴミを
引っかけることができます。

水を吸収するのにも、ゴミを排除するためにも、これほど合理的な
形の毛はありません。

いやー、まいりました。

わたしの陳腐な予想はもろくも崩れ去り、現実の生きものが持つ美しくも
合理的な構造がはるかに説得力をもつのでした。

写真を載せておきましょう。


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吸水毛の写真は、少なくともわたしはこれまで文献などで見たことがなく、
ひょっとしたら日本では初めての写真かもしれません。


(わたしが知らないだけかもしれませんが、、、。)


「ここに、画像や記事があるよ。」といったコメントを期待したいとおもいます。




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カニの泡吹き

干潟の生きものについては、これまでいろいろ写真を載せてきて
いますが、カニの泡吹きについて先日質問をうけ、そういえば
写真を載せていないことに気付きました。


まず、写真から。


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これはアシハラガニの泡吹きの写真です。


片方の眼柄が立っていませんが、これはたまたまそのタイミングで撮った
からで、深い意味はありません。


カニは、体内に水を蓄えていて、これでエラを濡らして呼吸しています。
エラが乾いたら命取りになりますので、干潟のカニたちも時々水に
入ったりしています。


カニは、人や鳥などに追われたり捕まえられたときにびっくりし、体内の
水分をおもわず吹き出してしまいます。

いわゆるストレスによる突発行為ですね。


体内の水分が少なくなったのに、なんとか呼吸はしないといけないので、
水を体内に取り込んで循環させようとします。

ところが、水から遠い干潟にいるわけですから、取り入れる水が
ありません。


しかも体内の水の多くは出してしまったのです。


そこで、やむを得ず、体内にわずかに残った水を回し始めますが、
これが体内にあったため粘り気がわずかに残っているのです。

その粘りけのために放出した水が泡になってしまうのです。

すぐに水につけてやれば、泡吹きも収まります。

できれば、そのカニがいたところの水につけてやってくださいね。


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