西部湾灘協議会

広島県が策定した瀬戸内海の環境の保全に関する広島県計画というのが
あります。

これが平成28年10月26日付けで変更され、その際に流域を含む海域単位で
地域住民、活動団体、漁業者、企業、自治体などで構成する湾灘協議会と
いうのが発足し、昨年3月に会合が行われました。

「広島干潟生物研究会」が活動団体の1つに指定され、会長代理で出席して
きました。

今回また会議が招集され、一昨日、またまた出席してきました。
昨年の様子については、すでにこのブログで紹介しています。


この会議は、わかりやすく言えば、瀬戸内海の環境の保全に関して、いろいろな
立場から議論していこうというものです。

「美しく恵み豊かな瀬戸内海の実現」を基本理念とし、環境の保全、水質の保全
及び管理、自然景観及び文化的景観の保全、水産資源の持続的な利用の確保を
基本的な施策として、その推進基盤を整備するために、何が必要かを協議する
場として位置づけです。


結構大きな会議で、名簿を見ると、次のような方々が参加されています。

名簿に書かれた順に紹介します。


【活動団体】
NPO法人 さとうみ振興会
広島干潟生物研究会 
広島環境サポーターネットワーク
NPO法人自然環境ネットワークSAREN

【漁業者】
広島県漁業協同組合連合会
広島かき生産対策協議会
広島地域水産振興協議会
広島県西部漁業振興対策協議会

【地域住民】
広島県環境保全協会
広島市公衆衛生推進協議会

【国機関】
環境省中四国地方環境事務所広島事務所

【市町】
広島市 環境局 環境保全課
広島市 経済観光局 水産課
広島市 下水道局 計画調整課
大竹市、廿日市市、江田島市、府中町、海田町、球磨の地、坂町、北広島町の
それぞれの環境関係課

【オブザーバー】
国土交通省 中国地方整備局 企画部
海上保安庁 第六管区海上保安本部 警備救難部

【広島県】
農林水産局 水産課
土木建築局 下水道公園課、港湾振興課
健康福祉局 環境管理課、衛生環境課
総務局 保険環境センター
環境県民局 環境保全課


以上です。

国、県、市町、民間に渡り、環境行政あるいはそれに関連する部署からスタッフが参加
されていました。


sizeretouchIMG_4627.jpg


ここで、会議の様子を長々と述べてもほとんど関心をもっていただけないと
おもいますので、割愛します。

また、一般市民としては目にすることがほとんどない興味深い資料がたくさん出され、
それが手元にありますが、それにも触れないでおきます。


ただ、印象に残ったことを述べておきたいとおもいます。

それは、漁業関係者の方のご意見です。


一言で言えば、海産物の漁獲量が減衰し続けているにもかかわらず、県は
なぜ手を打たないのかという指摘です。

その方は、海水に栄養分が減ったために植物プランクトン、動物プランクトンが
増殖できず、その結果、魚介類が減っているわけだから、下水処理場での
緩和運転、つまり徹底的に有機物を分解するのではなく、少し有機物を残して
海に流すことを考え、試みてほしいという趣旨でした。


この問題はそう単純な話ではなく、県の回答は、

「いま国のレベルで研究中であり、それを踏まえてでないと県としては施策として
推進できない。」
というものでした。

これは確かにそうで、確実に漁獲量が上がるという根拠があればともかく、
その証拠が示されないままに勝手に単県で実行してしまった場合、予想と違った
結果が出たときに県の誰かが責任をとらなければなりません。
だから、県としては踏み込めないという理屈。


一方漁業者としては、生活がかかっているし、もうずいぶん前から現状を報告し、
行政として動いて欲しいのに、いつまで待たせるのか、という指摘。

けっこう緊迫感のあるやりとりでした。


わたしは意見を持っていたのですが、言いませんでした。
それは、具体的な数字を持ってこなかったことと、早く帰らないといけなかったから。


わたしの意見は、次のとおりです。

下水道の処理を緩和する、つまり多少汚れたままの水を海に流せば、
魚介類が増えるかというと、必ずしもそうではないとおもうのです。

「白河の清きに魚も住みかねて もとの濁りの田沼恋しき」をおもい出しますね。

ただ、魚介類は濁り、つまり有機物、つまり栄養塩類を直接食べているわけではなく、
プランクトンが重要です。


栄養塩類があって、そこに太陽光が注いで初めて緑色プランクトンが増え、それを食べる
動物プランクトンが増え、それを魚介類が食べるということは、中学校の教科書にも
書いてあるとおりです。
食物連鎖ですね。

下水場で緩和運転の結果放出された有機物、つまり汚れが、光を遮ることになり、
結果的に緑色プランクトンの増殖を抑制することになったら、それこそ逆効果という
ことになります。

たしかに太田川の水の水の一部は、途中で取水してパイプによって呉や江田島市に
送られていますので、広島湾に流れ込む水量は減っています。
当然上流からの栄養塩類も減っていることでしょう。


だからといって下水処理施設の緩和運転がすぐさま有効かどうかは言い切れません。



そんなことを国がいま研究中だという県の回答でしたが、やはり生活のかかった
漁業者には手ぬるいという印象だったとおもいます。

そんな切羽詰まった状況が瀨戸内海全域でみられるのであれば、それらの府県が
連携して学者を招聘して国より先んじて研究してもらうべきかもしれません。

国と言えば東京が中心ですから、瀬戸内海のことなどあまりおわかりになって
いないのではないかとおもいます。

また、一部地域で、試験的に緩和運転が有効かどうかを実際に試して、調べてみるのも
いいかもしれません。


以上のわたしの意見は、明日にでも県の方に伝えておきたいとおもいます。


来年の会議では、少しでも研究の成果や実施試験の結果も聞けるといいのですが。



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観察会終了

広島干潟生物研究会主催の干潟観察会を今年は
5回行いました。

その第5回目を今日無事終了しました。
場所は、白島九軒町の白潮公園です。


台風18号が四国に上陸した影響で、前日の夕方の強い風にはびびりましたが、
今朝は曇り空、開催時刻の昼過ぎには晴れ間も見えました。


下の写真は、チゴガニを観察しているところです。

夏には、あんなに鮮やかなコバルトブルーの胸をひけらかし、その前で
体ごとまっ白なハサミを上下に動かしてメスを招いていたオスたちも、
この時期になると地味な色に戻っていました。

夏に観察会においでになった方は、その違いがよくわかったことでしょう。


sizeretouchIMG_3809.jpg


下の写真は、アシのブッシュに入り、ヤブこぎしているところです。

ここにはアカテガニがわんさかいますので、みんな大興奮。


sizeretouchIMG_3811.jpg


おまけに夜行性のハマガニが3匹も見つかりました。

この巨大さには、みんなびっくりでした。


ヤブ蚊が多少気になりましたが、気候もよく、カニたちの
楽園で過ごした体験は、こどもたちにいい思い出になった
ことでしょう。

また来年もお待ちしています。


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干潟観察会のご案内

広島干潟生物研究会の主催する観察会が、今月18日(月)に
行われます。

場所は、広島市中区白島九軒町の白潮公園地先です。

map_20170907233741d74.png


今年度最後となりました。

詳細は、研究会のブログに載っていますので、そちらをご覧ください。

ここです。



今年の観察会は、一度も雨で流れませんでした。

1回目は4月29日に、新己斐橋西詰め北側で行いました。

「干潟のカニが、種類も数もたくさん見られます。貴重な塩生植物も
豊富です。」がキャッチフレーズ。


2回目は5月28日に、猿猴川河口左岸で行いました。

「潮位が低く、海底が見える感じ。普段見られない生きものたちが
いっぱいです。」といううたい文句。

3回目は6月25日に、新己斐橋東詰め南側で行いました。

「希少種のハサミ振り観察、カニ釣り体験もできます。」でしたね。

そして4回目は7月23日に、江田島市荒代海岸です。

「感動のウミホタル採集とアカテガニ放仔の豪華二本立て。」

いよいよ最後の今回ですが、

「市内に残された自然の干潟で、ここにだけいる生き物を探します。」

そう、貴重な生き物が見られます。

どうぞ、お申し込みください。

無料です。


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広島デルタの生きものたちの写真展

広島干潟生物研究会が撮りためた写真60点が、これまで市内のあちこちの
公民館で展示されてきたことはすでに何度も記事でお知らせしたとおりです。


干潟研としてはたいへんにありがたいことで、市内の自然に目を向けて
いただくきっかけになれば幸いです。

いわば私たちボランティアスタッフの究極の願いである、

「足元自然をみつめ、グローバルに思考していただく」

という理念に一歩でも二歩でも近づくことになるのですから。

おまけに、ちょうど夏休み。
こどもたちも公民館に出かける機会も多いことでしょう。

ぜひご覧いただきたいとおもいます。

たまたま今日、広島中央公民館から、写真を添えて、

「展示しました」

というメールをいただきました。

その写真をそっくりそのままここに掲載させていただきます。




sizeIMG_8371.jpg


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どうぞ、お近くの方は、お越し下さい。


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干潟観察会のあゆみ

広島干潟生物研究会というボランティア団体があります。

太田川の恵みのおかげで河口に砂が堆積してできた広島デルタ。

その上に成り立った都市が広島市です。

その幾筋にも分岐した河川は、一時は洪水対策という名目で
人工の護岸が施され、生きもののいない河川になってしまいました。

時代の流れとともに、親水護岸とか、生きものに優しい護岸とか
言われるようになり、太田川放水路には人工ではありますが
干潟が造成されました。

ここに塩生植物が植えられ、それが繁茂し、ついには全国で最も
塩生植物の面積が多い県庁所在地になったのです。

植物が多いと、動物も多くなります。

せっかくそういう自然があるのだから、観察会をしようということで
歩み始めました。

これが2013年からです。(設立はその前年です。)

たまたま、その歩みを整理しなくてはならなくなり、ここ2日ほど
没頭しています。

一部を載せておきます。


2013年度
 干潟観察会
  1回 新己斐橋  116名
  2回 江田島    44名
  3回 福島2丁目  52名
  4回 福島1丁目  39名
  5回 白島九軒町 33名
  6回 己斐本町   26名
  7回 八幡川河口  36名
  8回 猿猴川河口  30名
  合計         376名
 第1回 研究発表会(会場は事務局、発表は4件) 32名

2014年度
 干潟観察会
  1回 新己斐橋     0名(雨天中止)
  2回 サンビーチ沖美 45名
  3回 福島2丁目    42名
  4回 元宇品      57名
  5回 宮島水族館前  0名(雨天中止)
  6回 有明海      23名
  7回 白島九軒町   65名 
  8回 福島町      59名
  合計          291名
 第2回 研究発表会(会場は段原公民館、発表は8件) 120名
 広島デルタの生きものたち写真展 段原公民館

2015年度
 干潟観察会
  1回 新己斐橋     61名
  2回 白島九軒町   72名
  3回 有明海一周   25名
  4回 能美町      54名
  5回 元宇品      58名
  合計          270名
 第3回 研究発表会(会場はまちづくり市民交流プラザ)  110名
 広島デルタの生きものたち写真展 まちづくり市民交流プラザ

2016年度
 干潟観察会
  1回 元宇品   130名
  2回 白島九軒町 66名
  3回 江田島   120名
  4回 南土佐   29名
  5回 福島町    0名(雨天中止) 
  6回 新己斐橋下流 72名
  合計        421名
 第1回 広島ジュニアサイエンスフェア(会場は広島市青少年センター) 406名
 広島デルタの生きものたち写真展
   (会場は、竹屋公民館、三篠公民館、温品公民館、福田公民館、
    二葉公民館、馬木公民館、牛田公民館、早稲田公民館) 

2017年度
 干潟観察会
  1回 己斐本町  119名
  2回 猿猴川河口  82名
  3回 福島町    70名
  4回 江田島荒代海岸 135名
  5回 白島九軒町(9月18日に予定)
  合計        406名
 第2回 広島ジュニアサイエンスフェア(1月6日に予定)
 広島デルタの生きものたち写真展 
   (会場は、戸坂公民館、五日市公民館、8/1から
    広島中央公民館で予定)
 
以上です。
  

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