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大柿町海辺の生き物調査団の活動方法

2000年1月から始まり、2002年2月に終了した調査団の活動で
最も大きかったのは、カブトガニの産卵の発見やトゲクリガニの
生息の発見もさることながら、やはり多くの町民を巻き込んだ
調査の仕方そのものでした。


調査開始からわずか5か月後に、小・中学生サミット in OKINAWA に
中四国代表で参加した大柿中3年のTさんが語ったように、地元の
自然環境を把握し、課題を見つけるために集まったのが、4歳から
82歳までの133人。
調査団を終えるころには、さらにメンバーは増えました。


新聞に載ったりテレビに出たりしたものですから、調査団のメンバー
だけではなく、一般の町民の方も日頃から活動に関心をもってくださる
ようになり、事務局に珍しい生き物が持ち込まれるようになってきました。


そのきかっけは、わたしのこだわりで、毎月2回、ニュースレターを発行した
ことでした。

調査団がなにをめざし、なにをやっていて、これから何をしようとしているのか、
町民の皆さんに知ってもらい、協力を呼び掛けるチラシです。

このニュースレターは、当初、各町内会に一部配布し、回覧板で回してもらおう
というつもりでした。


ところが、当時の沖元義彦教育長がすぐさま、全戸に配布しようと提案して
くださったのです。


これは大きかったですね。

毎月2回、A3サイズの両面印刷のチラシ、つまりA4 判でいえば4ページ分の
記事が町内のすべての家庭に届けられたのです。


調査団終了時には、51号に達しました。


そしてそのニュースレターは、調査団の貴重な足跡として、「海辺の生き物
調査団 その歩みとドラマ」として、ふたたび日の目を見ることになったのでした。


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大柿町海辺の生き物調査団の活動実績

地域を巻き込んだ生きもの調査でしだいに実績が上がってくると、
いろいろなところから声がかかってきました。

そのひとつが、「小・中学生サミット in OKINAWA」への参加要請でした。


2000年5月14日、沖縄県那覇市の県立武道館でこの会議が開かれました。

まず討論会が行われ、全国9ブロックの代表が、各地域や学校の環境保護の
取り組みを発表しました。

この中のひとりが、大柿町海辺の生き物調査団を代表して参加した、
大柿中学校3年のT.M. さんでした。


全国から集まった中学生たち84名と沖縄県内の小・中学生300名が、壇上で
あるいはフロアから、「21世紀の地球環境」をテーマに討論を重ねたのです。

当時の事務局の記録を見ると、「積極的な熱い議論を交わしました。」と書かれて
いますので、思い入れが感じられます。



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その討論をもとに、彼らの目標が盛り込まれたサミット宣言が作り上げられ、
会場にいた森 喜朗首相に手渡されました。

この宣言は、この年の7月の沖縄サミットで、各国首脳に伝えられたのです。


参考までに、5月の小・中学生サミットin OKINAWA の各地区代表の
テーマを載せておきたいと思います。


北海道・東北ブロック
  釧路湿原における水質汚染の状況と希少生物の保護活動のようす

関東ブロック
  ケナフの栽培を通じて考えたこと

東海・北陸ブロック
  パピルスを通じての環境学習と環境保護運動

近畿ブロック
  琵琶湖の環境を考える 湖の豊かな環境と破壊の現状

中・四国ブロック
  シオマネキやカブトガニの調査報告 海辺の生き物調査団の活動報告

九州ブロック
  曽根干潟での環境破壊と取り組み

九州ブロック
  日本一のクリーク(掘り割り)の環境調査と保全運動

九州ブロック
  宮崎子どもサミット2000の報告

沖縄ブロック 
  家族で考える環境保全(特にゴミ問題)

 

小さな町の小さな営みが、こんな大きな舞台に登ったのでした。


大柿町海辺の生き物調査団の実績

毎月、町内の有志の皆様とともに海辺に出かけ、採集や観察を繰り返すうちに
いろいろと発見がありました。

これまで見つかっていなくても、たぶん町内の海辺にいるであろうと思われて
いたもの、あるいはまったく予想もしていなかったもの、逆にいそうでいなかった
ものなど、次々と新知見のオンパレードでした。

専門家が一人で歩いてもなかなか見つからないものも、100人規模の観察会
では、素人とはいえけっこうな発見につながったのです。

これも、実は目論見どおりでした。



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まさに、町民の、町民による、町民のための調査だったのです。




大柿町海辺の生き物調査団の進め方

調査団は、すべてボランティアで進めようということになりました。

まさに、地域の方々の力によって、地元の海辺の生き物を探し、記録しようという
壮大な計画です。


事後にまとめたスライドがありますので、それによって進め方がある程度
わかります。


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ほぼ毎月1回ずつ、大潮の干潮に合わせて調査会を行いました。

調査会には、町内あるいは近郊にお住いのボランティアの方々が毎回
70名以上参加。写真や標本をたくさん集めました。

また、写真撮影、スケッチ、科学研究のなどの件k集会にもたくさんの方々が
学び、その成果が記念誌の出版などに生かされました。


こういった活動の状況は、月に2回発行するニュースレターに載せて、なんと
町内全戸に届けました。

反響も大きく、企画・立案・実施に当たった事務局も励まされたのです。




 

大柿町海辺の生き物調査団の発足式と最初の調査会

最初の企画として、発足式を行いました。

いまからちょうど20年前の、平成12年1月16日のことです。

大柿町公民館の大会議室で行いました。


内容は、わたしが「海辺の小さな生きものたちのおはなし」というタイトルで
講演を行い、その後、発足式と会議を行いました。


すでに、このころ、ニュースレターを回覧版形式で町内会に配布して
いましたので、そこに記事を載せてご案内しました。


この会議の数日前に事務局に電話で申込者数を尋ねたところ、
「8名です。」との返事。

「じゃあ私を入れて9名ですね。」

「いえ、先生を含めています。」

とのことで呆然としていました。


会場に早めに着いて、椅子を20ほど並べていたら、つぎつぎと来場者が
やってきて、あっという間に椅子が足りなくなりました。

脚のやや不自由な教育長さんが自ら、うれしそうに椅子を並べる作業を
されていたのを、いまでも思い浮かべます。

結局、68名もの方がおいでになりました。


一週間後の1月23日には、なんと早朝3:45集合で、第一回の野外観察会を
行いました。

この時には72名の参加がありました。

エネルギーを感じましたね。


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タツノオトシゴ、メダカラガイなど、予想もしない種も採取できました。


雨の中の観察会を終えて帰ってくれば、ぜんざいをふるまうボランティアの
方が、暖かく迎えてくれました。


これはきっとうまくいくにちがいないと、確信したのでした。



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