子どもたちの科学研究振興の背景

昨日の続きです。

子どもたちが取り組んだ科学研究作品は、まず学校内で審査されます。

小学校でも中学校でも、校内で優秀と認められた作品は広島市科学賞に
推薦されます。


昨年までの「主催」は、小学校は広島市小学校教育研究会 理科部会・生活部会であり、
中学校は広島市中学校教育研究会 理科部会であり、「共催」に広島市教育委員会が
入っていました。
ところが、今年は「主催」が広島市教育委員会となり、教育研究会は「主管」と
なっています。
また、表彰式もこれまでは10月中旬に小・中別々にあったのですが、今年は
合同で12月5日に行われます。
小学校はこれまで4つか5つのブロックごとに表彰式があり、たくさんの子どもたちが
保護者とともに体育館いっぱいに集まり、受賞式に参加できたのですが、
今年の会場は狭いため、どうやら表彰式に参加できる小学生と保護者は
うんと減るようですね。残念です。

ここらへんの事情はまったくわかりませんが、いずれにせよ校内推薦作品は
市の科学賞に持ち寄られて選抜されつつ、県へ、そして中央へとつながります。


さて、前置きはそのくらいにして、本題に入ります。

実は広島市科学賞は、小学校の場合は今年が第53回ですが、中学校は
第28回です。
中学校の場合は平成の歴史とほぼ同時にスタートしたようですが、
小学校の場合はずいぶんと歴史がありますね。

ちなみに広島県科学賞は今年は第59回です。
その先の日本学生科学賞も第59回です。
つまり、同じ年に発足したというわけですね。

県科学賞と日本学生科学賞の発足した年は1957年(昭和32年)です。
日本学生科学賞のHPには、「国際地球観測年」に発足したと書かれています。

それは間違いのないことでしょうが、理科教育関係者の間で1957年といえば、
だれもが異口同音に「スプートニクショックの年」と答えるでしょう。

アメリカの科学、軍事に対する自信をみごとにへし折ったソ連の
スプートニク1号打ち上げ成功のニュースは、またたく間に
欧米の科学教育の方向性を変えてしまいました。

わたしは高校関係しかわかりませんが、
物理教育ではPSSC(Physical Science Committee)が、
化学教育ではCBA(Chemical Bond Approach)と
 CHEMS(Chemical Education Material Study)が、
そして生物教育ではBSCS(Biological Science Curriculum Study)などが
提案され実行されました。

当然日本もその影響を大きく受け、ほとんどが日本語訳されて岩波書店
などから出版され、理科教育関係者は一生懸命読みました。

もちろん、世界中の初等教育にも大きく影響を与えました。

とはいえ、その1957年にスプートニクが上がった直後に、県と中央の
科学賞が発足したのはあまりにもタイミングが良すぎます。

実は、1954年から理科教育振興法が施行されています。
戦後の復興を果たすためには、資源の少ない日本では、
科学技術をもっと振興させなければならないという背景があったのです。
この流れで科学賞が設立されたと考えた方が妥当な気がします。

この理振法の設立の背景には、現場の理科教育担当者の
なみなみならぬ努力があったと聞いています。
当時の池田勇人大蔵大臣の自宅に何ヶ月も日参してついに応接室に
通された話は、伝説として聞いています。

いまや、理科教育関係者の中でこの理振法設立当初の情熱を
いったいどのくらいの方がご存知か。
多くは、「理科の備品が毎年少し買える」程度の認識でしょうか。

すこし寂しい気がします。


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