オオミズムシ その4 アクアラング

しつこくオオミズムシです。

2個体は、もとの産地に戻しましたが、1個体は残しました。

標本の重要性を考えたとき、最低限は残しておく必要があるからです。


それと、空気を翅の下にたくわえているところの画像を撮っておきたかった
から。

とはいえ、これはなかなか難しいトライです。

体の下、または少なくとも真横からのぞかないと、空気の層がみえないはず。

つまり、水槽を高い位置に置き、カメラはそれより下に置き、俯瞰気味に
構えます。

照明は、下の方からも当てないとお腹の下の空気が見えません。

結局、懐中電灯を真下から当て、上からはストロボの光を当てました。


size640retouchDSC_7647.jpg

翅の下に空気のかたまりが見えるでしょうか。

これで呼吸をしているのです。

ムシ自身のお腹はえぐれたように翅の内側ににピタッとくっついていて、
ないも同然。
その分、空気のかたまりがたくさん保持できます。
よく見ると、首の下のへんにも空気のかたまりが少しあるように見えます。

長い進化の歴史の過程でそんな特殊な体の変形が生じたのでしょう。


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腹部や胸部がいかにえぐれているか、この写真でおわかりになりますか。
緑色に見えるのは、回りの藻が反射しているからです。

これだけ空気をためこめば、当然浮力が生じて体が浮いてしまいます。

そのため、オールのような後脚を使って、底へ底へと泳ぎ、なにかに
つかまろうとします。

中脚がものにつかまりやすいような形、ちょうど、ゲームセンターの
クレーンゲームの足のような形ですね。


さて、ここからは私の独断と偏見です。

このように、水中や水面に棲む昆虫は、多かれ少なかれ水の表面張力を
利用して生きています。

オオミズムシが翅の下に気泡を貯えることができるのも、アメンボが
水面に浮くことができるのも、表面張力のおかげです。

表面張力のパワーを下げてしまう代表選手が洗剤です。

ですから、洗剤が流れ込む水域では、たとえ毒物が流れ込まなくても
洗剤だけで彼らの生活を脅かすのに十分です。

洗剤が流れ込んだところに生息していたアメンボは、自分の体重を
水面が支えきれず、沈没してしまうことでしょう。

一円玉を水面にたくさん浮かべ、洗剤を1滴落とすだけであっという間に
ハラハラと一円玉は水中に沈んでいく実験を思い出します。

オオミズムシは空気を翅の下に貯えようとしてもすぐに空気が逃げてしまい、
窒息してしまうことでしょう。

人にとって便利なものが、知らないあいだに生きものの生息を脅かして
いるのです。

そんなことも、こどもたちといっしょに考えていきたいとおもっています。


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