アカイソガニは広島県にいないのか

ちょいと山口県のとある海岸までお出かけしてふらついていたら、
見慣れないカニに遭遇しました。

アカイソガニだろうとはおもいましたが、とりあえず撮影だけはしておこうと、
うす暗かったのでいそいで外付けのストロボを取り出して何枚か撮りました。


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見つけた場所が満潮線より上でしたし、模様や形が独特ですのでまず
見間違えることはありませんが、念のため帰ってから確かめました。

アカイソガニで間違いありません。


これまで、九州や鳥取などの旅先でほんの数回見たことはあったのですが、
そういえば広島県内では見たことがないことに気づきました。


瀬戸内海に生息する生物の分布状況や希少度を知るには、実に便利の良い
文献があります。

稲葉明彦先生の「瀬戸内海の生物相」です。

増補改訂された「Ⅱ」をひもといてみると、なんと「r」とのこと。

これは珍しいという意味です。

この文献にはこれまでの採集記録も載っており、それによると、大阪湾の
岬町で採れているようで、それ以外の記録が書かれていないのです。

これにはびっくり。

そういえば、「広島の生物」にもないし、「大柿町の海辺の生きもの」にも
見当たりません。

そもそも、市販の図鑑や写真集にもほとんど載っていないのです。

手元にある保育社の「原色検索日本海岸動物図鑑Ⅱ」(西村三郎)には
図も記載もありましたが、悲しいかな、写真は死んだ標本で、背中の
模様が不鮮明で消えそうです。


ひょっとしたら、広島県では採集された記録がないのではないかと
おもうようになってきました。

レアな理由は、おそらく次の点。

このアカイソガニは、潮間帯の上部、へたをすると潮上帯にすんでいます。

しかもそんな場所に、岩がごろごろ転がっていないといけません。
おまけに、潮通しが良いところという条件も加わります。

広島県に限らず、全国的に潮間帯上部やその上の潮上帯は、人工護岸が
施され、岩がごろごろ転がっているところなどほとんどありません。

残っているところは島嶼部だけといっても過言ではありません。

おまけに、潮上帯などは、海の生きものの専門家もあまり熱心に見ませんし、
観察会などでもほとんど波打ち際を観察しますので、見つからないのでしょう。


このアカイソガニが見つかれば、その場所は自然がよく保存されている
ということの証左となります。

ということは、他の生きものも多いはず。
豊かな海辺としてアピールできるかもしれません。

広島県の各地でアカイソガニが見つかることを期待しています。



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