トビハゼはなぜ広島県西部にいないのか?

松永湾に行くとトビハゼがたくさん飛び跳ねて迎えてくれるので
いつもうれしくなります。

そーっと近づきますが、警戒心が強く、その都度逃げられようやく
撮ったのがこれです。


size640retouchDSC_8019.jpg

カメラを地面すれすれの位置に両手で支え、液晶モニターの角度を調整して
カメラを見下ろすような感じでシャッターを切ります。

液晶モニターの角度が自由に変えられるカメラならではのショットですね。


トビハゼは岡山県の各地の河口干潟でたくさん見ていますし、福山の
この松永湾は多産地。
そこから西に向かって呉市までは点々と生息しているようですが、
さらにそこから西、つまり広島市内のすべての河口、廿日市市、
大竹市の河川の河口域では、一匹も見たことがありません。


すごく敏感で、干潟を歩くとその気配を感じてぴょんぴょんと飛び跳ねる
ので、いたらまずわかります。
見落とすことはないとおもいますが、いないのです。

広島市内でいえば、太田川の河口干潟には適当な泥もあり、松永湾と同様
ハクセンシオマネキもいるので、トビハゼがいてもおかしくないはずなのですが、
なぜか見つかりません。

トビハゼの分布は、日本・朝鮮半島・中国・台湾となっていて、日本では東京湾から
沖縄本島まで各地の泥干潟で見られるようです。

つまり、広く分布する種類でありながら、広島湾にはいないのです。

おそらく、かつてはいたのでしょうが、河川改修などの大きな環境の改変、
あるいは急激な人口増による生活排水や工場排水などに伴う水質の悪化が
あった際に絶滅し、その後、環境や水質が改善された後も、干潟が飛び地に
なっている関係で分布を広げ損なっているのではないでしょうか。

トビハゼは、皮膚呼吸ができるために水のない陸地でしばらくは
活動することができます。
進化の過程で水中から新天地に飛び出したわけですが、空気中の酸素を
体表から取り入れるためにうろこが極端に小さくなり、皮膚が薄くなって
血管が体表のすぐ下にまで浮きだし、また魚類独特の体表の粘液はほとんど
出ていません。

こういった特殊な体表をもったことで新天地に出ることができたのですが、
その代償として、環境の改変によるダメージを受けやすくなったのでは
ないでしょうか。

さらに言えば、陸への適応によって、泳ぎがへたになったことも考えられます。


トビハゼといっても、さすがに何十キロも飛び跳ねて行けるわけでは
ないので、なかなか分布が広がらないのでしょうね。



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