ヘナタリ

もう何十年も前の話ですが、広島県東部の河口干潟に出掛け、
たくさんのハクセンシオマネキ、フトヘナタリ、ヘナタリを見た記憶があります。

たまたま先日、この河口干潟に出掛ける機会があり、果たして
それらが生き残っているのだろうかと半信半疑で干潟に降り立ちました。
というのも、ハクセンシオマネキは環境省の絶滅危惧Ⅱ類、貝2種は
いずれも準絶滅危惧種だからです。


ハクセンシオマネキはすこぶる健在で、わっせわっせとはさみを振って
わたしを迎えてくれました。
その高密度にはびっくりで、昔、こんなにいたっけ?ってな感じですね。


ふと足元を見ると、そのハクセンシオマネキの群れの中に
横たわっている巻き貝のほとんどがヘナタリではありませんか。

広島湾の河口干潟では、とんと見かけませんので、この河口でも
減っているのではないか、あるいは見ることができないのではないかと、
大いに不安をもってやって来たのですが、健在でした。


sizeretouchDSC_7935.jpg

上の写真のカニはすべてハクセンシオマネキ、巻き貝はすべて
ヘナタリです。


sizeretouchDSC_8011.jpg

ヘナタリは、こんな感じでシルト状の目の細かい泥にうまっていることが
多いのですが、1枚目の写真のように砂混じりの泥にもいました。

もちろん、広島デルタでもけっこう見られるフトヘナタリはたくさん
いました。護岸のコンクリートにたくさん登っていました。


似た仲間を整理するために並べて撮っておきました。


lettersizeretouchDSC_8220.jpg

殻の口をよく見れば、区別がつくとおもいます。

広島県西部ではフトヘナタリやウミニナはけっこう見つけることができますが、
ヘナタリはいったいどこにいるのか、知りたいところです。

先日書いたトビハゼと同様、呉まではいて、そこから西にはいないのでは
ないかという予感もします。


古い文献を見てみましょう。

新川英明(1980)「感潮河川の貝類」(渓水社)は、広島女子大の卒論の学生と
ともに広島デルタの貝類の生態をお調べになった記録です。

これをひもとくと、フトヘナタリ、ウミニナは再三記述されていますが、
ヘナタリはまったく出てきません。一言も書かれていないのです。

おそらく何年もの研究の集積の結果がこの本になっているはずですから、
当時、ヘナタリは広島デルタにはいなかったと考えていいとおもいます。

当時に比べて環境が改善されてきつつあるものの、そう簡単に
ヘナタリが復活することはないのでしょうね。あるいは、ひょっとして
どこかにいるのかな?

ちょっと本気で広島市とその周辺を探してみる必要があるかもしれませんね。

こんなとき、自然史博物館などの公の機関がデータを公表してくれていると
ありたがいのですが、あいにく期待できないのが広島県の現状です。



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