科学研究出品後のてんやわんや 5

広島市科学賞について、あれこれおもうことを綴っています。

一言でいえば、審査の結果におやっとおもえることが続いたこと。

人が選ぶことですし、科学研究作品に優劣をつけるのはそう簡単な
ことではないので多少のことは目をつむってきました。

ただし、さすがにここ何年も続くと穏やかならず、書面で内々に
あくまでも建設的に当局に申し上げ、また提言もしました。

しかし、返答もなく、まったく改善が図られませんでしたのでやむを得ず、
この場で書いておきたいとおもいます。

回答を求めるものでもなく、糾弾するものでもなく、一市民の声として
届けばいいなあというスタンスです。


まず、問題の状況の一部は、「てんやわんや」1~4をごらんください。


その原因をわたしなりに解析してみます。
市の審査にはもちろんまったくこれまでノータッチですし、審査に関わって
いらっしゃる知り合いもいません。

当事者でないゆえに情報不足もあり、誤解している部分もあるかもしれませんが、
その場合は、コメントでご指摘いただけたらとおもいます。


○現状

【審査時間】

第1次審査は学校で行われます。
それを通った作品が小学校では拠点校に、中学校では広島市教育委員会
(具体的な場所はたぶん市の教育センターか市役所内)に集められ、
第2次審査が行われます。

この第2次審査会に審査員を招集する文書(小学校の場合)を入手しました。
昨年のですが、見ると、なんと16:00からとなっています。
17:00をすぎて勤務を命ずることはまずありませんので、審査はなんと
おそらく1時間だけです。

また、第3次審査は教育長賞を予備選考し、県への出品作品を確認し、
書類を確認し、おそらく冊子に載せる作品もここで決められるとおもいます。
この第3次審査は第2次審査の翌日のやはり16:00からとなっていますので、
これも1時間で行われるとおもわれます。


【賞の種類】

一昨年までは先生方が所属なさっている教育研究会が主催でした。
その時は、市の審査会にまで届いた作品は「優秀賞」と「佳良賞」の
2つに分けられました。

昨年から広島市教育委員会の主催に変わり、「優秀賞」の上に「教育長賞」が、
また「優秀賞」と「佳良賞」の間に「優良賞」が加わりました。
2つだった賞が4つになったのです。

また、一昨年までは「優秀賞」イコール県に出品する作品、「佳良賞」は
市止まりという非常に明快な分類でした。


ところが、昨年からは、「教育長賞」、「優秀賞」はすべて県に出品し、次の
「優良賞」については、その一部を県に出品することとなったようです。

つまり、それまで2つの賞に分けるという作業だったのが、5つのカテゴリー
に分けなくてはならなくなりました。

2つの賞に分けるだけでも事件が起こったのですから、それと同じ手法を用いて
5つに分けるのは、いかがなものかという気がします。

さらにいえば、小学校の場合、新設された「教育長賞」を各学年から一つ
選ぶことにされました。
最も優秀な作品を選ばなければなりません。これは大変です。

ですから、教育長賞は県の審査が終わるまでは公表されません。
県で逆転しては困るからです。

ところが、授賞式で研究発表をお願いする児童・生徒(小・中一人ずつ)は、
それでは間に合いません。
従って、早い内から決めなければなりません。
ここで今年逆転が起きてしまったのです。
おそらく優秀賞に予定されていたであろう共同研究作品が県の特選をとって
しまったのです。
急遽この子らの作品が教育長賞になりましたが、発表者は予定どおりでした。

また、これまで繰り返し書いていますが、3番目の優良賞だった中学校の
作品は市の授賞式に案内されない予定でしたが、県で特選をとったため、
急遽「特別賞」を作って授賞式に遅ればせながら案内するという事態も
ありました。


この事態は、おそらく、審査会場の問題から派出したのだろうと考えています。

一昨年までは小学校の場合、市内を4つのブロックに分け各ブロックの幹事校の
体育館で授賞式が行われていました。
ですから優秀賞をたくさん出せました。

ところが今年からは小学校は中学校といっしょにまとめて一カ所で授賞式となり、
キャパの問題で式に案内できる児童・生徒数、つまり優秀賞の数が減りました。
ところが、県に出す枠は確保してありますから、「優良賞」を新設したのだと
おもいます。


【審査員】

特に小学校の場合、特定の子だけに科学研究を指導することは、
平等を担保する上で非常に困難です。
したがって、科学研究の指導を系統だって、あるいは継続的に
おやりなった先生は極めて少ないのが現状です。
これを批判しようとはおもいません。現状はよく理解できます。

中学校では科学部、理科部などの部活動で指導できますが、昨今の
自然科学系の部は、中学校も高校ですら絶滅危惧の状況です。

余談ですが、指導力のある方は、わが子にその力を注がれる傾向があり、
受賞者のリストを見ると、およそ見当がつきます。

ただ、理科部会に所属なさっている方は、少なからず理科教育に自信が
おありだとろうと推測されます。

ところが、第2次審査会の招集の文書には、理科部会の先生がいない場合は、
だれでもいいから1名を審査会に出席させて欲しいという文面となっています。



○提言

【賞の種類】

一昨年までの「優秀賞」と「佳良賞」だけを与えるという方針に戻すほうがいいと
おもいます。

優秀賞の数が減ったため、難関となり、科学研究離れが進んでいます。
県に推薦する枠があるのであれば、その数分だけすべて優秀賞として
いいのではないかとおもいます。
授賞式の会場は、以前のように4会場で行えば、遠方の児童生徒は
駐車場に困るような市内の中心部にわざわざ来なくてもすみますし、
多くの子が優秀賞を受賞でき、また会ったねといった風景が見られます。

どうしてもひとつの会場でということであれば、賞状の授与を代表者に
するとか、登壇した子どもたちを次々と流していけば可能です。


【審査時間・審査員】

審査する時間を十分に確保すれば、たいがい問題を解決することが可能です。
しかし、ただでさえ忙しい学校の先生を委嘱する以上、どうしても拘束できる時間に
制約が出てきます。

したがって、次のような3つの案はいかがでしょうか。

1つは、理系大学院の学生にボランティアで審査を依頼すること。
これは、全国規模の審査会で実際に行われています。

広島大学や県立広島大学、広島市立大学などの大学の学長と、
広島市教育長との会談が成功すれば、たくさんの審査員を集めることが
可能でしょう。

大学院生にとっても、いい勉強になるとおもいます。
ただし、旅費と昼食代くらいは必要でしょう。
人数を何人にするかは予算次第ですね。


2つめは、公開審査。

市民に審査を委ねるという方法。
これはもし実現できたら、広島市方式ということで全国的に先駆的な
ものになるとおもいます。
たとえば、主婦の方や退職された方で、理系の学位をお持ちの方は
たくさんおられます。
そういった資格はなくても、見る目をお持ちの方もおられます。
あるいは興味・関心をおもちの方もおられるでしょう。

審査の観点からずれた選び方になりそうであっても、多くの方の議論の中で
順当な結果に導かれるとおもいます。


3つめは理系研究者、科学研究指導の実績をもつ退職者のボランティア審査。

大学の理学部、工学部、医学部など、理系の教授をおやめになった方は
けっこうたくさんいらっしゃいます。
また、高校や中学校で科学部を指導し、全国審査や世界大会に子どもたちを
派遣した経験をお持ちの方はけっこういらっしゃいます。
車の運転だと高齢者はあぶないのですが、審査には問題ありません。
4日ほど前に、88歳でお亡くなりになった大木道則先生は、79歳まで日本
学生科学賞中央審査の審査委員長でした。

お声かけすれば、喜んでボランティアで審査をしていただける方はたくさん
いらっしゃるとおもいます。
私の知人でもそれに答えてくださるかたは、少なく見積もっても
5人はいらっしゃいます。

おいしいお茶と茶菓子を出して、気の向くままじっくりと審査を
していただくのはいかがでしょう。


どこかで、誰かが言い出さないと、毎年毎年同じような事故が起き、
どんどん信頼を失っていくような恐れがあります。

子どもたちが「やってよかった。」「あの賞を受けた作品はすばらしい。」
「来年はあの研究を参考にしよう。」というような科学賞を期待します。





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この記事へのコメント

ION : 2016/12/01 (木) 02:51:26

提言の審査時間、審査員
の内容は読んでいてとても楽しく感じました。
いいですね。そんな日が来たら。
審査する大学生とベテラン科学者さんとの出会いや一般の方との出会いも何かしら新しい事が起こりそうで素敵です。


スクーティスト : 2016/12/01 (木) 19:15:05

再度ありがとうございます。

こどもたちが一生懸命頑張った作品を、やはりしっかり見て
審査していただきたいですよね。

そういう意欲のある方、時間の余裕のある方に審査して欲しいと
おもいます。

オープンにすれば、それはそれは審査会そのものがイベントとなり、
参加者の保護者や大学院生にとってもすごくいい勉強になるとおもいますし、
盛り上がると思います。

これこそ、科学研究の振興、発展を図ることではないでしょうかね。

かくれてコソコソやると、とんでもないことになるのは、あちこちで
勃発しているとおりです。

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