サイエンスフェアの課題

数値で表すことはできませんが、一定の手応えを得てサイエンスフェアを
締めくくったところですが、ひとつイベントを行えばそれなりに課題も出てくる
ものです。

できるだけ客観的に記録しておこうとおもいます。

二つだけ挙げておきます。


共催していただいた、広島・地域から「体験の風をおこそう」運動推進実行委員会の
事務局に、お礼のメールを送り、来年度もこの企画がありそうかどうか打診して
みました。

そのお返事は思惑外れのもので、「予算が大幅に縮小される情報が入っています。」
とのことでした。

また、「募集するとしたら5月以降となります。」という一文に含まれている意味は、
「募集をかけないこともありうる。」とついつい考えてしまいます。

もう一つの支援してくださる財団の方といえば、応募がきわめて多く、連続して
助成金をいただくのはきわめて難関です。

まずこの資金面の壁が大きな課題です。


もうひとつの大きな課題は、主催者と参加者の意識のずれでしょうか。

午前中に行った実験・体験コーナーは人があふれていて大賑わいでしたが、
午後のホールでの研究発表の時には、座席に人がまばらでした。
おそらく200人いなかったとおもいます。
帰ってしまった人が多かったとおもいます。

楽しいことには人が集まりますが、堅苦しいことは敬遠するということですね。

何度も繰り返しますが、今回のイベントのメインは、ロビーでのポスターセッションを
含めた、子どもたちの研究発表にあります。

子どもたちが(もちろん親も手伝ってはいますが)夏休みに苦労してレポートに仕上げ、
それをこのフェアのためにできるだけだれにもわかりやすいようにスライドやポスターに
コンパクトに作り変えてまとめあげた発表を、ひとりでも多くの方に見て、聞いて
もらいたいというのが研究発表です。

研究をしたこともないお子さんにも参考になりますし、保護者にとっても実に有益な
情報です。もっといえば教職に就いていらっしゃる先生方にはなんとも貴重な
機会でした。

口頭発表の8本の研究のうち、3本が広島県科学賞の特選の作品だったわけですから。
そういった作品を、それぞれわかりやすく20枚ほどのスライドにして発表し、1枚の
ポスターにしてセッションをしたのです。

これが、呉市であれば、もっと違う反響があったとおもいます。

呉市の場合、広島市に比べて科学研究のすそ野が広く、ほとんどの小学生は
科学研究を提出します。
広島市ではクラスで一人か二人です。

広島では、科学研究の重要性があまり認知されていないということの現れだった
のだとおもいます。

まあ、あせってもしょうがないのですが、そのホールで熱心に口頭発表をご覧に
なっていたお子さん方に期待したいとおもいますし、今後回を重ねれば、
徐々にその必要性、重要性に気づく方も増えていくとおもわれます。
参加された方々が、口々に高い評価をくださっていたのが救いです。

この2点が大きな課題として残されました。


アメリカで理系のノーベル賞を受けた方は、中学生のころほとんどが科学研究で
地域代表になり、世界大会(残念ながらほとんどアメリカとカナダでの開催です)に
出場した方々です。この流れは今も続いています。

日本で理系のノーベル賞を受けたり有名な科学者の中には、そんな機会を経た方は
ほとんどなく、その代わりにかなり多くの昆虫少年だった方がいて、昆虫を研究する
ことで科学的素養を育みました。
もう日本には昆虫少年は希少種となっていますから、それに代わる機会をなんとか
保障する必要があります。

別にノーベル賞をとらなくてもまったくかまいませんが、それほどまでに
若いうちからの科学研究が意味のあることであるという認識を、もっともっと
持ってもらいたいし、その機会をわたしたち大人がなんとかしてあげたいというのが
本意です。

とはいえ、これはやはりわたしどもの民間のささやかな団体では如何ともしがたいのが
現実で、力のなさを感じますね。


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この記事へのコメント

pinoko : 2017/01/21 (土) 13:59:30

過去記事にコメント失礼します。
2020年から始まるアクティブラーニングの模範になるサイエンスフェアは個人的には小学校の先生方に研修で来て頂きたいと思うほど素晴らしいものでした。
社会に出てから必要な思考力と表現力を育てるのに科学研究が必要だと教育関係の方々が気づいてくれる事を願っています。とはいえ、自由研究に付き合うより勉強を教える方が楽なのであえて学校ではしないのかもしれません。

昆虫少年は少なくなりましたが、低学年のうちは大人がきっかけさえ与えれば興味を持つと思います。
宇宙人が『先生がいいって言った』と嘘ついてカナブンやカエルを学校に持って行きました。後で先生から小言を言われましたが子供達にとって良い経験になりました。論文にまとめさせたのもあってか、クラスのみんなも科学的興味が強くなったと思います。今はアゲハチョウの幼虫を持って行ったら噛まれて出血した子がいたとかで、お咎めはなかったですが何か言われたら怖いので家庭だけで科学研究をさせてます。『チョウは花の蜜しか吸わないくせに、ミカンの歯をバリバリ食べる幼虫は噛んできて怪我するから凶暴』とインパクトのある理科的知識を知りました。

学校や家庭ではなかなか科学的取り組みに触れる機会がないです。
方法のヒントでまたサイエンスフェアに参加したいです。

研究発表の時間、宇宙人も見ずにふらふらしてました。
プレゼンの見本なのでしっかり見て欲しかったですが性格的にまだ無理なのかなと思いました。
プレゼンの経験を積むことは将来絶対に役立つと思います。
毎年、サイエンスフェアが開催される事を心から願います。

スクーティスト : 2017/01/21 (土) 21:32:26

コメントありがとうございます。

サイエンスフェアを高く評価していただき、ありがとうございます。
なかなか学校も忙しいようで、まあ、私ども民間でできることを、
という趣旨で始めています。

また、科学的な見方や考え方はなにも学校やフェアに行かなくても、
家庭生活や地域での遊びや観察会、行事などで育てることは十分できるとおもいます。

そのためには、大人たちが苦手意識をもたず、ちょいと本やインターネットで
調べてみるということと、それを次世代に伝えることも大切です。

小さいお子さんには研究発表は難しかったと思いますので、
しだいに親しんでもらえればいいとおもいますよ。

またフェアをやってくれという声が多いと、それをテコにいろいろと
働きかけができるので、ありがたいです。



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