コメツキガニの吸水毛

マニアックな記事が続いて、いい加減にしろといわれ
そうですが、当の本人はいたって真面目で真剣です。

岩を走り回っているカクベンケイガニが、調べたベンケイガニ類で
唯一吸水毛をもっていることがわかったのが先月です。

吸水毛というのは特定の種のカニが脚の付け根にもっている毛の房の
ことで、これをわたしのグループはそう呼んでいます。

つまり、彼らは乾燥した干潟で活動する際に体内の水分が
なくなると、エラが乾燥してしまい、窒息する恐れがあるため、
なんとか水分を補給するためにこの毛を活用しているのでは
ないかというのが私たちの仮説です。

でも、干潟ではなく、どちらかといえば岩場の岩のすき間とかで
活動するカクベンケイガニにこの毛の束があるのには、実は
びっくりしていたのです。

その毛の顕微鏡写真は、何日か前に載せていますので、
どうぞご覧ください。

昨日は、干潟のカニのハクセンシオマネキの吸水毛を観察し、
写真を載せておきました。

いずれの吸水毛も、驚くべき形態でした。

一口で言えば、カクベンケイは羽毛状の毛の束でした。

ハクセンシオマネキは、羽状の毛などまったくなく、そのかわり
1本1本がくびれのある毛でできていました。

それでは、ハクセンシオマネキと同じようなところに生息している
コメツキガニはどうでしょうか。

ハクセンシオマネキはスナガニ科、コメツキガニはコメツキガニ科
ですから、違いがあるのではないかという期待がありました。

では、写真をどうぞ。



sizeretouchDSC_4100.jpg


sizeretouchDSC_4142.jpg


まずびっくりしたのは、1本1本の毛にくびれらしきものはあるのですが、
左右で少し位置がずれていますね。

これって、くびれではなく、ねじれですよね。

次に、毛の表面にトゲというかキバというか、点々と並んでいます。
すごいですねえ。

さらに、ところどころに、毛の直径の2倍から3.5倍ほどの長さの直毛が
見られます。


いやー、恐れ入りました。

クロベンケイの羽状毛でたまげ、ハクセンシオマネキのくびれでうなり、
今日は、コメツキガニの複雑な構造にぞっとしました。


カニたちが、海からしだいに干潟や陸上に適応放散している過程で
さまざまな形態や機能を獲得してきたのはまちがいありませんが、
まさかこんなちっぽけな脚のつけねの毛の束にまでその証拠が
みられるのは、ほんとうにびっくりです。

中学生たちともども、わくわくしています。


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